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畑と土質

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 畑は、土質によって作る作物が大きく異なる。その大きな基準としてノガタとサトといった概念がある。ノガタは粘り気のない砂や赤土の土質の土地をいい、さつまいもや野菜などに向く土地を指す。ヤマダオシなどという開墾をした畑はこうしたノガタに属するもので、小麦、さつまいも、大根などを作ったものである。山崎、西原、東などと言った台地部である。
 一方で、サトは粘土質で養分のある自然堤防上の土地である。大麦や里芋、稲や大豆がよく取れる場所であるとされる。こうした土地にさつまいもを作ると、蔓や葉ばかりが大きくなって芋は小さくなるという。また、ジョウドといわれる固い土である沖の山では、五〇センチも掘るとエンピもささらないほど固い。このため、稲はよいが、野菜、特に根菜類は作れない。

2-3 昭和30年代の山崎地区(青木氏所蔵)