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サナブリ

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 田植えが終わるとサナブリという祝いを行う。東粂原のある家では、屋内の荒神様に、稲の苗を二束とぼた餅を作って供える。また、イイユイで田植えを手伝った人を呼んで、ぼた餅と酒を振舞って祝った。このほか、ムラ中の田植えが終わると、村の総代がサナブリ正月といって、農休を出した。一日休みであるが、だいたい午後からの休みになったものである。東のある家でも、サナブリにはサナブリぼた餅といってぼた餅を作って祝った。また、手伝ってもらった人の家に重箱にぼた餅を入れ、配った。