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脱穀・調整

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 家に持ち込まれた稲束は、最初にガーコンと呼ばれた回転脱穀機で脱穀を行う。一般的には、脱穀された籾は篩(ふるい)に掛け、唐箕(とうみ)であおった後、乾燥をさせる。ただし、ノゲのある品種の稲の場合、脱穀の後にくるり棒で打って、ノゲ落しをする必要があった。この場合、篩に掛けて残った屑は、もう一度くるり棒に掛けて再び篩に掛けたものである。
 乾燥は、庭にムシロを敷き、そのうえに籾を干して行われる。だいたい、ムシロ三枚に二斗ざる一杯程度の籾を干したものという。途中、全体が乾燥するように、干物返しを使って籾を動かす。
 乾燥後、籾を挽いて調整する。籾は唐臼に掛けて挽くのが一般的であった。唐臼挽きなどといわれた。挽いた籾は、唐箕であおり、トオシと呼ばれる万石通しを使って玄米になったものを選別して俵詰する。唐箕やトオシではじかれた籾のついているものは、再度、唐臼に掛ける。このことを二番挽きという。二番挽きをしたものも、同様に唐箕とトオシを掛けるが、これではじかれた籾は、三番挽きといってもう一度唐臼にかける。この三番挽きでもはじかれたものは鶏の餌にすることもあったという。

2-9 唐箕かけ 昭和40年代(青木氏所蔵)[1]


2-9 唐箕かけ 昭和40年代(青木氏所蔵)[2]