麦は、大麦も小麦も稲に比べて比較的品種の変遷は少なかった。大麦は、関取埼一号と呼ばれる品種の栽培が一般的であった。山崎では万力という品種があったという伝承もあるが、ほとんどがこの関取埼一号という品種であったという。
一方、小麦では農林六一号が主として作られていた。東粂原のある家では、白ちゃぼという品種から農林六一号に変わっていったという伝承もある。また、山崎では三国、東粂原では二六号といった品種の伝承もある。農林六一号が赤っぽい色の小麦であるのに対して、二六号は白っぽい小麦であったという。
麦の種類