麦播きの直前に、畑の耕起を行う。このことを畑うない・畑うねといった。畑うないと麦播きの間はあまり間を開けてはいけない。
最初に、馬耕機を馬や牛に引かせて大きく土を起こす。大正時代にはさらに大型のオオグワと呼ばれる道具を使ったが、馬耕機が発売されてこれに変わっていったのである。その後、マンガを馬で引かせて土を砕いて平らにしていくのである。マンガだけでは、土の塊が残るので、ツブテックシを使ってさらに土を砕く。なお、陸稲を作ったあとは畑が固いので根を起こすために人力で行った。
なお、さつまいもを栽培した後の畑には、小麦を播く。この場合、さつま掘りをしてうなってしまうので、さつまいもの蔓を地面に埋めて、そのまま小麦播きとなる。