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衰退

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 養蚕が衰退したのは、第二次世界大戦中から終戦直後にかけての食料難時代である。当時は、都市部での食料難が深刻化し、農家は主食を供出するために桑園を麦やサツマイモなどの食料畑に転換した。そのため、養蚕の規模は著しく縮小され、やめる農家も相次いだのである。さらに、昭和三〇年代からは陸田化が進んで畑の多くが水田となり、これをきっかけにほとんどの農家が養蚕に見切りをつけた。