一月一四日には、米の粉でメエダマダンゴ(繭玉団子)を作り、これをナラ、ケヤキ、ソロなどの枝に刺してダイジングサマやエビスダイコクサマ、コウジンサマ、イナリサマなど家中の神様に供え、繭の豊作を願った。メエダマダンゴの形は、古くは中央がくびれた繭形であったが、のちに円形に作ることが多くなった。
一五日の朝にはメエダマダンゴを下ろし、これをオニタマとともにアズキゲエ(小豆粥)に入れて食べた。オニタマは、丸く握ったご飯一二個を膳にのせ、ウツギの枝を立ててホトケサマに供えたものである。残ったメエダマダンゴは、焼いて醤油をつけたり、茹でて砂糖醤油のタレに絡めて食べた。