竹を六尺に切って、ナタで五分幅で縦に裂く。更に厚みを薄く割ってヒゴを作る。モウソウダケからはヒゴは八枚、マダケからは三枚とれる。ヒゴにはカワとニクがあり、カワは竹の表皮のことで、ニクはカワがついていない。例えばマダケであればカワは一枚、ニクは二枚、モウソウダケであればカワは一枚、ニクは七枚というようにカワの方が少ししか取れないので、カワを多く使った籠の方が値段は高くなる。そこで、注文を受けるときはカワをどのくらい使ったものが良いか聞いて作った。カワは丈夫で割れにくいが、作る側としてはカワは滑りやすいので、ニクの方が加工しやすい。メワリに用いるナタは百間新道の鍛冶屋に作ってもらった。
2-27 メワリ