板はぎは板の幅が狭い桐材を、糊づけして貼り合わせることである。アテイタ(板を汚さぬように乗せるケヤキでできた台)に貼り合わせる板を並べ、大きくバッテンを書き、それぞれの板に数字で印をつける。桐箪笥作りでは柔らかくて傷つきやすい桐板を直接仕事場の床に置くことはなく、アテイタに乗せて作業をする。そのあと、糊の接着面であるコバを平らにするため、貼り合わせる板を二枚ずつ重ねて手押しガンナでコバを削る。そしてコバにノリボウを使って平均に糊をはみださないようにつけ、ハタガネ数本で押さえる。力が平均にかかるように、一本目のハタガネは板の中央、二本目と三本目は両端、四本目と五本目はその中央に互い違いになるように止める。晴れていれば一時間、雨でも三時間ほどで乾く。
マイタに会津桐を貼る。厚さ五ミリメートルほどの会津桐を糊で貼り、マイタ全体に平均に力がかかるように木綿の紐で均一に縛っていく。
2-42 板はぎ