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突き井戸

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 突き井戸は、被圧地下水を常時噴き出させる自噴井戸で、サトカタあるいはサトと呼ばれる低地の水田地域に見られる。サトカタは、スナメと称する砂礫層の土壌で、ここでは農業用水はもちろんのこと飲み井戸(飲料水の井戸)も突き井戸であった。また、昭和三〇年代から畑の陸田化が進み、方々で陸田用の突き井戸が掘られた。同じ水みちに当たった井戸は水量が減り、水のトリックラ(取り合い)になることもあったという。