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土こね

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 土が硬いと井戸を突くことができないので、まず、突く地点にヒナッチチと称する粘土質の泥を置き、水を注いでノロノロになるまでこねる。こうすることで土が湿り、突き易くなる。土中ではそこに含まれる水分が混じるので、ヒナッチチが必要なのははじまりだけである。ヒナッチチは隼人堀川の縁で採取することができ、一回の井戸突きには二叺(ふたかます)のヒナッチチが必要であった。