ビューア該当ページ

折箱屋の代替わり

129 ~ 129 / 772ページ
 春吉氏は、勇氏が三〇歳になったとき、「俺の時代は終わった。あとは一切をお前に任す」といって主人の座を勇氏に譲った。その後も春吉氏は仕事を続けたが、あくまで「使われる身」に徹し、勇氏に口出しをすることは一切なかったという。