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紺屋の仕事場

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 中島の関根紺屋は、図24のような屋敷配置であった。母屋に併設された甕場にはたくさんの藍甕がいけられ、ここで紺屋職人が藍染めを行った。また、母屋の前方には張り場があり、ここに反物を張って型付けや染色、乾燥を行った。

図24 関根紺屋の屋敷配置

 染めた糸や布地を濯ぐには、澄んだ水が必要である。百間の井上染物店では、そばを流れる古利根川の水で濯ぎを行った。また、中島の関根紺屋では屋敷内に自噴井戸を掘り、この水を二間四方の水槽に引いて濯ぎを行った。水槽の水は順次堀に流した。