盆前にお寺に米や野菜を持って行くことをボンコ・ボンク・ブンコブチという。盆供には寺に留守居の人が居るころには、米やぼた餅を重箱で持参した。現在ではお金で持って行く所が多くなってきた。日取りは、八月一日、七日、一三日の迎え盆や施餓鬼前など寺によって決まっている。
東のある家では、ボンコとして一三日の朝、観音寺に米一升を持って行った。そのときに、竹の先を尖らせた線香立てを二五個(墓石一二基と寺の分)作って持って行って立ててくる。
須賀下のある家では、一三日の迎え盆のときに宝光寺にボンクといって、米とお金を持って行く。
西粂原のある家では、盆、彼岸にお寺にぼた餅を作って持って行った。昔は寺ではぼた餅を崩してムシロに干しておき、これをコメイリといい、後で煎ってお茶うけに食べた。
姫宮のある家では、一日にブンコブチといって寺に盆の付け届けを行い、墓掃除をしてくる。
山崎のある家では、一三日の朝、青林寺にボンコの米を持って行く。