盆の間にお盆様に今年の田んぼや畑の作物の生育状況を見てもらうため、提灯をつけて案内する。行事の日取りは、一四日・一五日・一六日と家によって異なる。野回りでは盆棚の火を提灯に移して田んぼや畑を案内して、稲の穂や豆・さつま芋・ナス・きゅうりなどの作物を採ってきて、盆棚に供える。
逆井のある家では、戦前までは送り盆の日に朝早く起きて提灯を持って、お盆様に家の田畑の出来具合を見てもらう野回りを行っていた。
内野のある家では、一六日に線香をつけて屋敷の畑を案内してからお盆様を送った。
辰新田のある家では、お盆の間にお盆様に田の作柄を見てもらうために、提灯に火を灯して案内する。このときには、「今年はこのように出来ました」「お陰様で稲がこのように実りました」といいながら作柄を見てもらう。