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[小祠・堂庵・石仏]

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 町内の各地区には、鎮守として祀る神社のほかに、ムラ持ちや個人持ちも多くみられる。こうした神社は、石祠など小祠の神社であることが多い。こうした中で、富士山を模した富士塚を持つ浅間神社では、七月一日を初山といって、生まれて初めてこの日を迎える子供が参拝するという習俗がみられる。町内でも山崎、辰新田、和戸にみられる。
 また、檀家を持つ寺のほかに、特に檀家を持たない堂庵がある。堂庵によっては、ムラ持ちの形をとり、ムラによってはそのムラの集会所のような形をとるものもある。山崎の宿には、現在の集会所のある場所に松永庵があり、現在でも墓地に隣接している。『風土記稿』によると、黄檗宗の寺で、牛島村の弘福寺末で星野山と号し、本尊は阿弥陀如来、元禄時代に松永源太左衛門が起立させたとある。寮とも呼ばれ、寮坊主という住み込みの坊主もいたという。この松永庵は宿のムラの集会所のようにして使われていたが、近年本尊を青林寺に移し、今日では宿の集会所となっている。