三月に入って初めての午の日には初午といって、稲荷神社で祭礼を行う事例がある。町内では、後述するように稲荷神社であっても七月に祭礼を行う事例も多いが、初午に祭礼を行う神社もある。
川島の鎮守である桜稲荷神社では、三月初午に幟を立てる。この幟は小さなものなので、ムラの一年間の仕事を担当する当番が立てる。また、御神酒や供え物(油揚げや赤飯)なども当番が用意して供えた。その後、当番はムラの者のお参りもあるので、お茶を用意して待機している。
八河内の鎮守である稲荷神社では、初午に稲荷神社の拝殿で新旧当番の引継ぎを行った。また、初午といってオミキアゲも行い、当番が御神酒と簡単なつまみ(キンピラやてんぷらなど)を用意したものである。現在では集会所で行っている。
蓮谷の鎮守である稲荷神社では、初午の当日には、当番が中心になってダンナたちが、幟竿を立てて幟を上げ、昼間に神社で御神酒を上げて一杯飲む。このとき、当番の交代のための引継ぎも行った。