山崎では、七月七日にお獅子様という悪魔祓いの行事を行った。これは姫宮神社から、獅子頭と天狗の面を借り、これを若い衆が持ってムラ中を廻る行事である。以前は、ヤドと呼ばれる当番の家を出発点にして、西回りで廻った。また、大きな数珠も一緒に担いで行った。各家では、天狗役の者が家人の頭の上をお祓いし、獅子役の者が獅子の口で家人の頭を噛む真似をした。また、庭では大きな数珠を「わっしょい、わっしょい」といいながら回した。最後は赤松浅間の先の沼落しの石橋のところにいく。ここには注連縄を張っておき、そこで天狗役が使っていたお祓いの幣を流す。また、旦那衆がここで待っていて、獅子を入れる箱に入れ、姫宮神社に戻した。その後、ヤドの家を会場にしてオトキを行う。現在では、お獅子様を借りてきて集会所に飾り、オトキ(宴会)を行うだけである。
4-17 お獅子様(山崎)