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[浅間様]

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 富士山信仰は、富士講という形で江戸時代後半の江戸とその周辺地域を舞台に大きく発展した。特に埼玉県東部では、江戸の富士講の影響を受けながら、広い範囲で富士浅間信仰が浸透し、富士山を模した富士塚も多く築造されている。こうした富士塚では、浅間様と呼ばれる行事が富士山の山開きである七月一日を中心として行われている。特に宮代町を含む埼玉県東部から群馬県東部、栃木県西部の範囲では、浅間様の日に生まれて初めてこの日を迎える子供を参拝させ、子供の成育を願うといった伝承が広く分布している。
 町内では、和戸の浅間神社、辰新田の浅間様、山崎の赤松浅間などに参拝させるほか、杉戸町の浅間様に参拝する事例も見られる。