川端では、一一月二三日におびしゃといわれる行事を行う。現在は、区の役員と古くからある家の者が集会所に集まり、先達に拝んでもらい、その後簡単な宴会を行っている。昭和三〇年代まで、おびしゃは甘酒を造って振舞う祭りであった。三日くらい前に糀を杉戸か幸手の町に買いに行き、直径一メートルくらいの桶を使って四斗程度の甘酒を造ったのである。米は各家から集め、作業のすべてをムラの者で行った。当日には、庚申様の前にムラの者が集まり、みんなで飲んだもので、余った甘酒は分けて各家に持ち帰ったという。
川端のおびしゃ