山崎では、有志が三~五年間米と麦を一年一俵ずつ積み(貯め)、穀屋に売った代金で伊勢講にでかけたものである。伊勢神宮では神楽を奉納し、神宮からマンドウをいただいてきた。伊勢参り後は、ムラの鎮守様である権現様に鳥居を奉納し、お祭りのときに披露し、餅投げもしたものである。山崎の鎮守である重殿社には、昭和四年の「伊勢太々連参拝記念奉納拝殿並鳥居」という奉納額がある。この際には、拝殿と鳥居の奉納を行ったものと見られる。戦後には、久喜市の観光会社に頼んで伊勢講を行った。このときには、神社に米一俵を奉納した。
4-42 山崎の伊勢参拝記念写真 大正時代(青木氏所蔵)
4-43 講宿での様子 昭和30年代(青木氏所蔵)