東粂原では、現在は行われないが、費用を積み立てて希望者が行くものである。明治半ばに生まれたくらいの人が行っていたといい、参拝して来ると神社に額や石碑を奉納するものであった。東粂原の鎮守である鷲宮神社には、「邨社 鷲宮神社」の標柱があり、伊勢太々神楽を大正一〇年二月一六日に内宮広前で奉奏したことが刻まれている。また、鷲宮神社境内には、伊勢太々御神楽の記念碑が二基ある。一基は明治三三年二月二五日に伊勢参宮を行い、太々神楽を内宮広前で奏行したことを記念するものである。また、もう一基は、明治四〇年九月に建立したもので、明治四〇年三月二日に伊勢参宮を行い、太々神楽を内宮広前で執行したことを記念するものである。