東粂原の獅子舞は、毎年七月一六日に東粂原の鎮守である鷲宮神社の祭礼で、奉納のために上演をしてきた。しかし、戦後の社会や人々の意識変化の中で奉納が難しくなり、人出不足から昭和四〇年代には奉納することができなくなった。このため、祭礼には獅子頭を社殿に飾るだけになった。その後、昭和五五年一一月二三日に保存会を設立して復活した。以降、保存会を主体として獅子舞の奉納は続けられているが、日曜日などの休日でないと獅子舞をする人が集まらないので、昭和六二年からは七月一六日に近い日曜日に奉納するようになっている。
明治四〇年に東粂原地区内にある神社を鷲宮神社に合祀する以前は、鷲宮神社祭礼のほか渋谷耕地の鎮守である稲荷様の七月二二日、雷電様の祭日の七月二五日、圦の前にあった山王様、宿屋敷にあった天神様の祭礼日にも獅子舞を上演していたようである。