舞場には特に設営するものはない。村回り、門がかり、練り込みは、総て移動中に行われ、最も大きな道具である太鼓も肩から掛けて移動する。奉納する際には、境内南隅に立てた万灯がほぼ唯一の設備である。この万灯には、紙で作った花をつけた竹を何本も挿す。万灯は特に移動させることなく、境内の西南隅に立てておくものである。なお、花のついた竹棒は、祭礼の後、持ち帰って各家で土間に下げておくと魔除になるといった。
4-55 万灯
このほか、舞始める前には獅子が座る場所にゴザが敷かれるが、三匹が舞い始めると撤去される。また、神社の社前で奉納するときには、太鼓、笛は拝殿の中で舞う獅子に向かって演奏する。