生まれるとすぐ白いご飯や小豆飯を炊き、近所の人や産婆に振舞った。これをウブタテ・ウブタテメシ・ウブタテゴハンという。釜の蓋を逆さまにして、その上に茶碗に高盛りにしたご飯をのせて荒神様に供える。ウブタテの米は嫁の実家の米で、生まれるとすぐに実家の親がお米二、三升と味噌を重箱に入れ、キュウリやダイコンを漬け込んだ味噌とカツオ節、カンピョウを持ってきたものである。ウブタテを食べると力がつくといい、産婦も食べた。中には産婆に手土産として、手拭いを縫った袋に入れた一升の米を持たせる家もあった。
ウブタテ