亡くなってすぐ、死者の枕元に供える団子を枕団子という。これは玄米一合を粉にして、六個の団子を作り、セイロで蒸して供えた。そして葬式のあとお膳持ちが墓地に持っていった。これとは別に白米を粉にして、葬式には重箱にいっぱい小さな団子を作って祭壇に供えた。この団子は枕団子と違って葬式の翌日の片付けのときにオカッテが砂糖と醤油でイビリタンゴにして食べた。また昭和二〇年ごろは葬式に来てくれた人に団子五個と黄粉のオハギ二つを半紙に包んで敷いた。
葬式には多めに米をひいておいてヒトナノカまでの一週間、毎日団子を作り、供えた。
また、茶碗にご飯を高盛りにし、その上に箸を二本立てたものと、湯飲み茶碗と枕団子を膳にのせて死者の枕もとにおいた。その膳は墓に持っていった。
逆井や中では、細い竹を丸く曲げて縛り、半紙を貼ったあと、団子をかたどった色紙を六個貼り付けた飾り物を作り、葬式で飾った家がある。