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シシ

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 葬式の朝に組の人が作る。竹を切り、片方をとがらせてその中心に切り込みを入れ、赤い色紙で舌を付ける。糠を半紙にくるみ、黒く丸を書き、目玉にする。これを二つ作り、竹に付ける。これをシシという。これは竹の先に付けて、半紙を二つ折りにしたものを下げ、庭の四隅に立てる。葬列ではこれを手に持って歩く。
 若宮では、青蓮院には木製のシシの頭が保管してあった。これには穴が開いていて竹を刺し、色紙を巻いてツノにした。ツノは組が作った。
 須賀上のある家では、シシは埋葬したあと、墓のボッチの四方に刺したという。

図4 辰新田のシシ