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女性の仕事着

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 女性は、「田ん中モモヒキ、オカコシマキ」といわれるように、水田では下半身に紺のモモヒキをはき、オカ(畑)ではモモヒキをはかずにコシマキ(腰巻)とハバキ(脛巾)を着用した(図11)。ただし、麦扱きのようなゴミの出る仕事では、オカでもモモヒキをはく者が多かった。
 上衣には、紺絣や縞のノラジバンを着用し、紺絣は主として田植え用とされた。ノラジバンには半幅帯を締め、その上から前掛けを掛けた。
 戦争中の昭和一八、九年にはモンペが普及し、野良仕事にも用いられるようになった。ただし、モンペは身体に密着せずダブダブとしていることから、水田の歩行には難がある。したがって、主としてオカ仕事用とされ、水田では従来のモモヒキを用いる者が多かった。

図11 女性の野良着姿―水田とオカ―