ビューア該当ページ

484 ~ 484 / 772ページ
 野良仕事に締める帯をノラオビ(野良帯)といい、女性は半幅帯を用いた。半幅帯はメリンスの柄物で縫われ、これを図17のような「やの字」に結んで前掛けの紐で押さえた。また、伊達巻き風のひとえ帯や裂織のぼろ帯もあり、これらは結ばずグルグル巻きにした。来たての嫁に限っては田植えに広幅帯を締め、これはメリンスの柄物で縫われた。
 男性は幅一、二寸の細帯を締め、紐で代用する者も多かった。

図17 やの字の結び方