代掻きを行う男性は、前面が濡れないよう蓑を着用した。蓑は、6-6のようにシバ草で編まれたもので、これは雨を弾くので長時間の労働でも重くならなかった。
6-6 シバ蓑
女性は苗取りや植え手をつとめ、これらは屈み仕事であるためショイタを背負っていれば濡れなかった。ショイタはキゴザとも呼ばれ、半茣蓙に油紙を縫い付けたものである。これに紐を付け、腕を通して背負った。
スゲカサやシバ蓑、ショイタは荒物屋から購入され、町内では杉戸駅東口前の荒物屋が広く利用された。また、西粂原や東粂原では、国納や和戸の荒物屋を利用することが多かった。