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目次
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第六章 身のまわりの生活史
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第一節 衣生活
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三 ふだん着とよそゆき
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(四)子供の衣服
通学着
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昭和初期までの子供は、男女を問わずほとんどが着物で通学をしており、洋服を着ているのは一学年中三人くらいであった。着物は、暑い時期が単物、寒い時期が袷で、冬には着物の下にネルのモモヒキをはいた。
洋服を着る者が増えてくると、大人の着物をこわして見よう見まねで洋服を仕立て、子供に着せるようになった。本田のH氏(大正五年生)は、男物の黒ラシャのマントで子供服を仕立てたという。