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新生児の着物

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 新生児の着物は、一つ身仕立てであった。肌着には、年間を通して晒木綿のジバン(襦袢)が用いられ、暑い時期はこの上に単物の一つ身を着せた。寒い時期は、ジバンの上にネルの一つ身を重ね、この上に綿入れの一つ身を着せた。また、気候に応じて、単物の一つ身と綿入れのソデナシを組み合わせることもあった。
 一つ身の着物は、単物、綿入れを問わず麻の葉模様の布地で縫われた。麻の葉模様には黄色と空色があり、前者は主として女児用、後者は男児用とされた。