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お七夜の産着

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 産後七日目をお七夜といい、親元ではこの日までに産着(うぶぎ)を仕立てて届けるのが習わしとされた。
 お七夜には子供に産着を着せ、産婆が抱いて外便所の雪隠神様や井戸神様へ参った。また、産着は床上げ後の宮参りにも着用され、このときには姑が子供を抱いて村の鎮守様へ参った。
 男児の産着は、上等なものが紋付の襲(6-8)であったが、柄物の襲を仕立てる家も多かった。女児の産着は柄物の襲(6-9)が多く、中には紋付の襲を仕立てる家もあった。産着の形態は、男女とも一つ身の広袖で、衿には幅二寸くらいの紐を付け、これを抱いた者の背中に回して結んだ。紐の付け根には、絹糸で紐飾りを刺した。また、背中には絹糸で背守りを刺したり巾着を縫い付けた。これらには、魔除けの意味がある。

6-8 男児の産着


6-9 女児の産着

 親元が産着を届ける際には、併せて子供の布団も届けた。また、終戦後には産着に帽子を付ける家が多くなった。