七五三と称して三歳、五歳、七歳を祝うようになったのは、終戦後もしばらくしてからであり、それまでは七歳の帯解きを祝うのみであった。
帯解きには、親元から四つ身の着物と羽織、帯が贈られた。四つ身は、身頃の仕立て方を示すものである。子供の着物は成長に伴って身頃の仕立て方が変化し、新生児は一つ身、三歳は三つ身、七歳は四つ身となり、一五歳からは大人と同じ本裁ちの着物となった。
四つ身の着物は、二枚組の襲に仕立てられた。須賀のI氏(大正三年生)の着物は滝縞と棒縞の襲で、これに繻珍の帯が付いたという。
七五三の祝着