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虫干しと防虫剤

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 衣類は、長いあいだ収納しておくと虫に食われやすい。そこで、年に一度、旧暦の土用時分になると座敷を開け放して綱を張り、ここへ箪笥から出した着物や帯を掛けて虫干しを行った。これを、土用干しという。風に当てた衣類は、湿気を食わないうちに再び簞笥に収納され、その際には下敷きの新聞紙を新しいものに取替え、防虫剤の樟脳を入れた。新聞紙は、油性インクに防虫の効果があった。