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目次
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第六章 身のまわりの生活史
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第二節 食生活
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二 日常の食事
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(四)食事の賄い
モミガラカマド
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昭和一〇年代から二〇年代には、籾殻を燃料とする鋳物のモミガラカマドが流行した。これは、鋳物の町として知られる川口市で製造され、必要量の籾殻をくべて点火をすれば、燃え尽きるころにはご飯が炊きあがるという便利なものであった。
モミガラカマドを従来の竃に併設したものもあった。これは、コンクリート製のタイル張りで焚口が二つあり、右側が従来の竃、左側がモミガラカマドである(6-22)。煙突が付いているので煤煙が家の中に籠ることがなく、衛生的であった。また、焚口の中央にはドウコ(胴壺)を設けたものもあり、ここで湯を沸かすことができた。
6-22 モミガラカマドが併設されたかまど(姫宮 N家)
(左側がモミガラカマド)