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目次
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第六章 身のまわりの生活史
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第二節 食生活
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三 ハレの食事
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(二)折節のカワリモノ
端午の節供の柏餅
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端午の節供は、月遅れの六月五日に行われる。理由は、新暦の五月五日では柏の葉が小さく、柏餅を包むことができないからである。
柏餅は、粳米の粉を熱湯でこねてちぎり、蒸して掲いて生地を作る。これであんを包み、柏の葉で挟んで再度蒸すと柏餅ができあがる。
男子が誕生した家では柏餅とアンビンを作り、これらを重箱に詰めて親元や親戚へお祝返しとして届けた。