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目次
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第六章 身のまわりの生活史
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第二節 食生活
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三 ハレの食事
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(二)折節のカワリモノ
歳暮鮭
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暮れには、セイボジャケ(歳暮鮭)と称してその年に世話になった人へ塩ジャケを贈った。また、嫁は、嫁いだ年の暮れには歳暮鮭を持って実家へ帰るのが習わしとされ、戻る際にはお返しに寿司などを持参した。
歳暮鮭は正月のご飯のおかずとされ、家によっては初午のスミツカレにも入れた。腹に大量の塩が詰まっているので長期間の保存ができ、縄でダイドコロに吊したり、シトコガ(四斗樽)に入れて味噌部屋に置くなどして田植え時分まで食べたという。