子供が七歳を迎えると、オビトキと称して子供に四つ身の晴れ着を着せ、宮参りをした。また、総領のオビトキには親戚や産婆を招いて宴を催す家もあった。
オビトキの宴には膳の料理と引出物の折詰が出され、ほかに、てんぷら、煮しめ、きんぴらごぼうなどを大皿に盛って取り回した。客は、これらの料理を肴に酒を飲み、酒が一段落をするとうどんが出された。そばは切れるので祝事には禁物とされ、必ずうどんを出したものである。うどんは、茹でて水に晒したものをシタジにつけて食べた。
折詰は、タイやクワイなどの打菓子を奇数個詰め合わせたもので、これに紅白のアンビンも添えられた。