職人の仲間で構成される太子講は、かつては職種(大工・左官・表具屋・板金)毎に杉戸、宮代の地域で行われていた。現在では大工・左官・表具屋・板金などすべての職種が一つになり宮代町を単位に構成されている。春と秋の年二回太子講が開催され、希望者は旅行に行く。最近の太子講は三月二〇日の彼岸の中日に総会を行う。当番と役員が地区毎にいる。
左官の太子講では職人の手間を定める。この議定書が家に保管してある。太子講では聖徳太子の立像の描かれた掛け軸を掛けて、飲み食いや世間話をする。この掛け軸は白岡町の聖徳太子を祀っている正伝寺(大字上野田)から求めたものである。左官は、大工、鳶、瓦屋などの職人の中で一番いい手間をもらう。これは左官は雨の日には仕事が出来ないからであるという。