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衣生活にかかわる商店

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 和戸宿で衣料品の製造や販売を行う商店には、次のようなところがあった。
 ヤエモンタビヤ(23)とセンノウタビヤ(51)では、足袋、股引、腹掛、手甲、脚半、シャツなどの仕立てを行っていた。ヤエモンタビヤの店舗は、二軒長屋である。I呉服屋(30)は、木綿・絹の反物や呉服を販売した。下駄屋(20)は、下駄や簞笥の製造販売を行っていた。ボタン屋(32)は、ボタン、ホック、真田紐の製造工場で、これらを荷車に製品を積んで横浜港まで出荷していた。雪が降る日には、横浜まで行くのに一週間を要したという。
 衣生活にかかわる商店としては、小間物屋や唐傘屋、ミシン屋があった。オシンサンと呼ばれた小間物屋(40)では、櫛や髪飾り、髪油、洗い粉、化粧品、裁縫用具などを販売していた。また、停車場新道では、ガチャマサ(65)が小間物の引き売りを行っていた。唐傘屋(48)は、唐傘や蛇の目傘の製造販売を行った。ミシン屋(53)は、ミシンの販売や修理を行った。