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婚礼のつきあい

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 祝儀のつきあいには、婚礼、子供の初節供、初正月、出産などの手伝いや贈答がある。このつきあい範囲はさまざまであるが、イッカ、親戚、両隣(向う三軒両隣)までのところもある。婚礼の時には、班のうちから両隣の二軒を式場に招く場合が多い。また、「近所よび」といって近所では式場に別に呼んで披露するところもある。
 中寺では、跡取りの婚礼の時には班の家から一軒一人ずつ招いて「仲間入り」をした。
 弁天では、結婚すると隣組にタオルなどを持ってあいさつに回った。
 辰新田や須賀上では、昭和四〇年代までは婿に来たときには須賀地区の五字(約一五〇戸)、嫁に来たときには小字(約三〇戸)にあいさつしていた。その後、改正して婿に来たときには自分の班だけ回り、ほかの字は区長さんに日本酒二本を持っていくようになった。