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病気見舞い・出産見舞い

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 班を構成する家で数日間入院する程の病人が出たり、出産のときには班の家々では病気見舞いや出産の見舞いを行う。それぞれの班において、見舞金(五〇〇円から三〇〇〇円くらい)が定められていたり、見舞いだけで見舞い金は使わない班もある。
 見舞金についても、班でまとめていくらとしているところや個々で使う場合がある。見舞いに行くときは、班で一緒に行くことが多いが、中には班長が代表して行く場合もある。一緒に行く場合は、女性が行く場合が多いが、中には女性を見舞う場合は女性、男性を見舞う場合は男性というところもある。
 出産の見舞いのときは、病院から退院して二週間過ぎや二一日を過ぎてから女性が見舞いに行く場合が多い。
 内野では、深いつきあいの家にはすべての子供の出産のときに、そのほかの家の場合は第一子の出産時だけ見舞いを行う。
 東では、孫祝いといって長男、長女が生まれたときには班長が見舞金を持って行く。
 中島では、一〇日以上入院したときには、「お返しはしない」との決まりで見舞いを遣う。見舞いには女の人が行く。
 道仏では、病気の家の状態によっては近所の人が看護の手伝いに行ったり、農作業の手伝いに行くことがあった。