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[戦前・戦中の青年団]

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 青年団に加入する年齢は、一五歳、一八歳からで、退会年齢は二五歳、三〇歳、結婚をしたときなどである。東粂原では、退会年齢は長男が三六歳、婿が四二歳、辰新田では退会は長男が三五歳、婿が四〇歳であったという。また、長男以外の加入は自由であった。加入するときは入っている先輩に誘われたりして、同年代の人と一緒に入ることが多かった。また、学校を卒業すると自然に参加したり、長男は参加するものとされていた。
 青年団の活動は、地域の祭礼の手伝いとして西光院御影供の自転車預かり(東・川端)、お獅子様(山崎)、初午祭礼の手伝い(東粂原)などがあった。また、大雪の雪の片づけ、墓掃除、徒歩旅行、学級を開いて勉強などを行っていた。各地区の青年団対抗の運動会も行われ、各青年団の代表が参加して競った。戦時中には、防空壕掘りや夜間に家の明かりが外に漏れていないか自転車で見回りした。また、出征兵士の見送り、村葬などにあたっていた。
 山崎では、青年団が獅子の村回り、道普請、新聞配達などを行っていた。

8-6 昭和22年の水害時の山崎青年団の活躍(青木氏所蔵)

 本郷では、青年団には支部長や班長に誘われて加入した。主な活動として、映画会の開催、農産物の品評会などを行っていた。
【資料】百間村青年団団則(折原家文書 No.2316)
     第一章 総則
   第一条 本団は百間村青年団と称し、事務所を小学校に置く
   第二条 本団は青年をして知徳を涵養(かんよう)し、身体を鍛錬し以て健全なる国民善良なる公民たるの
       素養を得せしむるを以て目的とす
   第三条 本団は本村に在住する義務教育を了へたるもの若しくは同年齢以上満三十歳以下の男子を以て組
       織す
   第四条 本団は第二章の目的を達せんが為め左の各部を設置するものとす
      一 産業部 一人一研究、共同試作、見学、視察、品評会、講習会、講演会
        産業更正に関する事項其の他
      二 体育部 体操、競技、遊技、遠足旅行、武道其の他体育に関する事項
      三 修養部 講書会、研究、体験発表会、講演、講話会、社会奉仕、矯風、其の他
     第二章 団員
   第五条 本団員を分かち、左の三種とす
      一 生団員 少年部 小学校卒業後十五歳迄
            青年部 十六歳より二十五歳迄
      二 准団員 二十六歳以後満三十歳までの者たること
      三 名誉団体(一年)満三十歳にして退団せしもの
   第六条 満二十歳以下の正団員は必ず本村青年学校に入学出席する義務あるものとす
   第七条 本団員は年額三十銭を拠出するものとす
   第八条 団員にして本団の対面を汚損する行為ある時は除名することあるべし
     第三章 役員
   第九条 本団に左の役員を置く
       団長一名、副団長二名、部長、評議員、幹事若干名
   第十条 学識名望あるもの及本団に対し特に功績ある者は本団の顧問又は賛助員に推薦することあるべし
   第十一条 団長、副団長、部長は評議委員会に於いて之を選挙す、其の任期は二ヵ年とす 但し再選を妨
        げず
   第十二条 評議員は各支部、正副部長を以て之に充つ
     略
   第二十三条
    付則
    本団団則は昭和十三年四月五日より之を実施す