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須賀村青年団

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 須賀村では、昭和二〇年一〇月に各大字より総勢一五名が須賀小学校に集まり、須賀村青年団結成の第一回準備会が開かれ、翌年二月ごろ「須賀村青年団第一回素人演芸会」が行われた。これは一つの文化活動であり、唯一の農村娯楽であった。同二二年九月一五日のキャスリン台風の時には、須賀村一帯が大洪水に襲われた。その時に青年団では救援活動を消防団と共に行い、不安な村民を元気づけるのに役立ったという。同二三年秋には、一三町村合同の南埼北部運動会が久喜町で行われ、代表選手が出場した。同年には青年団主催の無料映画会を須賀小学校で行っている。また、同年から二六年ごろまで年一回「農産物品評会並びに即売会」を開催している。同二五年ごろには「ナトコ映画会」を大字ごとに巡回して実施している。
 須賀村青年団のもとには、字単位に青年団分団が置かれており、この分団ごとに活発な活動を行っていた。その後同二八年以降は分団が支部と名称を変更し、宮代町青年会になってもそれを引き継いだ。
 団則が同二八年に制定された。これによると青年団の目的は、団員相互の研修及び親睦を図り、本町の発展に寄することとしている。参加者は須賀地区に在住する満一五歳以上、二五歳以下の青年を以って組織するとしている。役員は、団長(一名)、副団長(三名)、会計部長、書記長、総務部長、文化部長、産業部長、体育部長、家政部長、支部副団長、支部長(いずれも一名)としている。それぞれの任務は次のとおりである。
 団長 すべての会議の議長をつとめほかの一切の任務を遂行する。
 副団長 団長不在のとき、もしくは団長代理として、その職務を遂行する。
 会計部 本団の会計を主とし、そのほか必要な事項を行う。
 書記部 本団の書記を主として、そのほか必要な事項を行う。
 総務部 庶務、企画及びそのほか必要な事項を行う。
 文化部 文化、教育、生活の刷新、改善及び福利に関することを行う。
 産業部 業務改善、研究に関する事項を行う。
 体育部 体育及び慰安、娯楽に関する事項を行う。
 家政部 家政に関する事項を行う。
 支部長 各支部を統一する。
 女子の活動としては、女子部主催として料理講習会や「夏の栄養料理献立講習会」などが開催されている。
 また、二九年からは「須賀青年団新聞」が発行されている。
 産業部の活動として、昭和三一年には、四月一九日に稲作技術研修会を須賀中で開催している。六月一〇日から一三日には稲代病虫害予防薬散布を各字の農事委員と共同で行っている。一一月には品評会に参加している。このように、須賀地区農業の生産性と密着した事業を実施している。