祝儀や不祝儀には、イッカはお互いに呼び合う。婚礼のときのオショウバンは、本家・分家でお互いに行うことが多い。葬式のときにもイッカが深く関わる。
シンセキが寄り合う年中行事としては、正月のオオバン、セチといって日を決めて親戚中が年始に集まる日がある。このときには砂糖・菓子・手拭いなどの手土産や年始を持ってお互いに行き来をした。また、春と秋の彼岸やお盆には、先祖様にお参りに行き来する。彼岸や盆に親戚に行くと「お静かな彼岸(盆)でおめでとうございます」といって互いにあいさつをかわす。
また、それぞれの地区のオヒマチ(お日待ち)の日には、親戚に塩あんやつぶあんの入った丸餅を搗いて持っていった。
嫁の実家とのつきあいは、特に出産のときの贈答に現れる。妊娠すると臨月に鯉を二匹持ってくる。これは、出産にあたって精を付ける意味が込められている。さらに、子供が誕生すると親元では、暮れに弓破魔や羽子板、節供には鯉幟や雛人形を贈る。嫁の実家とのつきあいは、本家・分家と同様に行われることが多い。