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まりつき

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 寒い時期の女の子の遊びである。白いゴムまりはなかなか買ってもらえなかったので、自分たちで作って遊んだ。干した荢殻を丸めて芯にして、そこに糸や毛糸を丸めて作った。雨が降ると家の中の廊下などで遊んだ。
 まりつき唄には次のようなものがある。
 ①てんてんてんまり てんてまり てんてんてまりの 手がそれて どこから どこまで 飛んでいった
  垣根を越えて 山越えて 表の通りへ 飛んでいった 飛んでいった
 (東)
 ②一番はじめは宇都宮 二は日光東照宮 三は佐倉の宗五郎 四は白木屋呉服店 五つは出雲の大社 六つは村々鎮守様 七つは成田の不動様 八つは八幡の八幡様 九つは高野の高野山 十は東京二重橋
 (東)
 ③あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ 熊本どこさ せんばさ せんば山には 狸がおってさ それを猟師が鉄砲で撃ってさ 焼いてさ 煮てさ 食ってさ それを木の葉で ちょっとおっくせ
  ※「さ」のとこでまりつきの足の下をくぐらせる。
  ※「おっくせ」で毬をまたいでスカートの中に隠す。
 (宮東)

図16 まりつき