魚とりは主に九月~一二月ごろにかけて行われる。魚とりの方法は釣り・網・ウケ(筌)・オキバリ・カイボリがある。釣りはミミズを餌にしてコブナやタナゴをとった。朝から晩まで釣りをして楽しんだ。網でとれるものは、ザッコ・シラタ・ドジョウ・ナマズなどで、時にウナギが入ることもある。網を使うのは寒くなってからである。カイボリは、田んぼに水がいらなくなった一一月ごろ、用水の上と下をせきとめてバケツで水をせきの外にかい出して行われる。とれるものはコブナ・ドジョウ・ナマズなどである。雨が降って川が増水したときにはドジョウをとって遊んだり、用水で草に隠れているウナギを手づかみでとったりなどということもあった。
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9-15 魚とり(戸田氏所蔵)