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おわりに

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 平成元年町史編さん係が設置され、事業が開始されてから十五年の歳月が流れ「水と緑の宮代~町史ビジュアル版~」が刊行され、ここに宮代町史編さん事業の終焉を迎えるに至りました。
 翻ってみますとほとんど史料もなかった中で多くの町民の皆様のご協力をいただき、鈴木敏昭監修者のご指導のもと、町史編集委員、調査員の皆様の度重なる会議、様々な調査をもとに、十八冊の資料集、通史編、民俗編、そして、ここに町史ビジュアル版が刊行されますこと誠に感謝に耐えません。この間、町郷土資料館が開館し、各コーナーの展示や特別展、企画展等に様々な形でその成果が反映されております。また、最近では小中学生の総合学習等の一環としても町史が活用されており、誠に喜ばしい限りでございます。本書は、写真等を中心としてやさしく、親しみやすいビジュアル版として一層ご利用いただけるものと思います。
 さて、宮代町は町史編さん等の結果、約二万年の歴史があることが明らかになっています。こうした二万年という途方もない時間の中には、通史編でも触れましたが、時代、時代の中で日々ひたすら生きた人々の暮らしがあったことは容易に想像されます。こうした人々の暮らしや思いは、大地に、そして歴史としての「時」の中に深くふかく刻まれ、今日私たちが生きている宮代という地域の大きなエネルギーの源となっていることを忘れてなりません。それはまちづくりの源であり、これからも日々刻々と蓄積され、未来に向けた新たな歴史の一ページが作られていくものと思います。
 今回の町史編さん事業の中で知り得た町の歴史は、ほんのわずかな部分でしかないかと思います。しかしながら今日の私達、そして未来のこの地域の人々に多くの示唆を与えてくれるものと確信し、本事業の推進にあたりましてご尽力、ご協力頂きました多くの皆様に改めて深く感謝申し上げ、結びの言葉といたします。