解題・説明
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【判型】大本1冊。 【作者】妹尾沢瓊書。 【年代等】安政4年(1857)書。 【概要】分類「往来物(地理科)」。阿波国(徳島県)の概要と、地名・名所・物産等を列記した往来。「抑、阿州者、三好・麻植・名東・名西・勝浦・那賀・板野・阿波・美馬、凡九郡也…」で始まる文章で、阿波国の規模(郡数・石高)や地勢・風土・地名・寺社・産物などの大略を記し、「但、述其大略而、令便児童之走書者也」と結ぶ。なお、「鳳暦賀慶、御代泰平…」以下の後半部は、『千字文』形式(4字1句、全250句1000字)で社会生活全般にかかわる語句を綴った『世話千字文』であるが、末尾を欠く。 【備考】見返に「島屋卯之助」と記名。伝本はわずかだが、年代が明らかなものでは安政4年写本(旧謙堂文庫蔵)が最古。(小泉吉永 記)
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